COLLEGE MAGAZINE

インタビュー vol.17 矢島 彰 教授

「こども学科」学びの視点を学科長にお伺いしました。

矢島 彰 教授
COLLEGE MAGAZINE vol.47 Interview vol.15

「こども学」を学ぶ学科です

「こども学科」という学科名、私は大好きです。教育や保育という言葉を使わず、「こども」と名付けた学科名には、教育や保育の現場で頑張る先生だけでなく、多くの大人がこどもを支える社会を作ろうというメッセージが込められています。こども学科で、こどもの24時間を支える知識と技能を身につけて社会へ飛び出しましょう。もちろん、「こどもが好き」という思いが大前提です。

卒業後の就職状況

こども学部の卒業生(過去3年間)の就職先は左図の通りです。一般企業に就職した学生と、子どもがいる現場で働いている学生の割合がおおよそ同じです。入学した瞬間から「この道!」と決めているわけではなくて、授業や実習を重ねていく中で自分のやりたいことを絞っていく学生もいます。そのため、教育学部や専門学校とは違って「保育士や先生として子どもを支えたい」という学生と、「ビジネスの場で子どもを支えたい」という学生が一緒に学んでいます。
また、ひとくちに一般企業といっても、子どもに関連するサービスを行っている会社だけでなく、一見子どもとは関係がないような会社も含まれます。しかし、どのような会社であってもターゲットは子ども、あるいは子どもの保護者であるといえます。子どもの視点に立つ「こども学」は相手の立場を考えることに繋がり、ビジネスにも応用できます。大学での学びが就職してすぐに役立つということは少ないかもしれませんが、どうすれば自分の知識と経験を生かすことができるのか?ということを考えながら働いて、最終的には自分からプランを発信できるようになれたら良いなと思います。

コロナ禍の今、大学の状況は

本学は感染拡大防止対策を講じた上で、できる限り対面授業の回数を増やしていく方針で進めています。(※インタビュー2020/7/30現在)実習など、オンライン授業では対応しきれないところもありますから。
例えば、こども学科は定員が60名と少人数制で、さらに授業は元々2グループに分かれて行っていました。一番広い教室ならば何百人と入りますので、そういう大きな教室を使えば、距離を保った状態で授業ができます。3密を避けなければいけない今だからこその、本学のストロングポイントですね。
もちろんオンライン授業にも良さがあって、1人の先生が30人の学生に向けて話す対面授業と違い、「自分のためだけに発信してくれている」感覚になるようです。その結果、自分が好きなときに分からなかったところを何回も見返して学習できるのだと学生が教えてくれました。対面授業とオンライン授業、両方の良いところを取り入れながら「新しい生活様式」に沿って学習の質を保障していきたいですね。
総合型選抜入試(旧AO入試)に関しても、今年は体験授業をYouTubeで公開し、面談もZoom(Web会議ツール)を使用することで、来校することなくエントリーできる仕組みを始めました。

併設されている「こども研究センター」と「附属幼稚園」での活動について

「こども研究センター」は地域の子どもたちに遊び場や子ども文庫を開放しており、学生はここで親子と出会い、交流しながらともに成長していくことができます。
また、1年次から「実習基礎セミナー」という授業で、附属幼稚園のイベントのサポートに入ります。そのため、学生は園児からすると「イベントのときに手伝いに来てくれるお兄さんとお姉さん」という関係から始まり、その後、幼稚園の先生をめざす場合は、在学中に4週間の幼稚園実習(※初めの1週間は附属幼稚園、次に他の園で3週間)を行いますが、いきなり実習で「先生と園児」として出会うわけではなく、「先生」になる前に「お兄さんとお姉さん」として子どもたちと触れ合うことで、少しずつ距離を縮めていくことができます。附属幼稚園がある強みですね。
このような段階を踏むことは、子どもたちだけでなく保護者との関係を築く際にも当てはまります。初めから「先生」として向き合うと、保護者も「先生への対応」になってしまいます。しかし、ボランティアとして参加している「学生」には先生に言いづらいことも話してくれる…なんてことがあります。家庭環境が多様化して、保護者のニーズというものも昔とは大きく変わってきていると感じます。本学は在学中から様々な親子と触れ合う機会が多いので、そういう「学生だからこそ得られる情報」も吸収して、実習に役立ててほしいですね。

「こども学科SDGs宣言」について教えてください

「SDGs(持続可能な開発目標)」は2015年に国連で開かれたサミットで採択された国際社会共通の目標です。本学でも「こども学科」として重要な目標と捉え、1年次の「大学で学ぶ」という授業から「④質の高い教育をみんなに」「⑫つくる責任 つかう責任」などをテーマに小論文を書いています。「子どもを支える仕事に就く」という意欲を持って入学した自分は、世界で起こっている問題に対して何ができるのか?何を考えていかなければならないのか? 世界という枠は広いですが、小論文に取り組んでいくうちに今自分たちが学んでいることは社会にどういう形で貢献できるのかということを考える軸を作るキッカケになり、視野を広げることができると考えています。

こども学部こども学科Blog【「こども学 for SDGs」へ向けて Vol.1】

男子学生も活躍しています

こども学科の男女比はほぼ半々です。ただ、男子学生の中には保育士や幼稚園教諭をめざして入学したものの、まだまだ世間的には偏見があることを気にして、周りには小学校の先生をめざしてると言ってしまったりすることがあるようです。附属幼稚園の実習では、本学出身の男性の幼稚園教諭が担当をしてくれます。とても素晴らしい先生で、彼が活躍している様子は、不安に感じている男子学生にとっても非常に心強いものなのではないかと思います。何かあったときには、いつでも相談に行けますしね。それに、男の先生は子どもたちから大人気ですよ。だから、臆せず自分のなりたいものをめざしてほしいですね。

入学を考えている高校生へメッセージ

コロナ禍で幼稚園や小学校に通えない期間がありました。子どもを預かってくれる施設があるから保護者は仕事ができて、社会が回っているんだと感じた人も多いのではないでしょうか。「子どもを支える仕事」は社会貢献ができる大切な仕事だと、私も改めて気づかされました。
こども学科のキャッチフレーズは「育もう、いのちを見つめる やさしさを」。子どもが好きだから、子どもを支える仕事に就きたいと思っている皆さんは、すでに彼らを救うことができる存在です。しかし、現代の日本は子どもを助ける仕組みがうまく機能していない現状があります。だからこそ、子どもと遊ぶ、勉強を教えるということだけではなくて、それを越えたところ「いのち」を意識してほしいと思っています。保育とは、子どもたちが不幸な目に会わないように支える、とても重要な使命を担った仕事なのです。
まだ高校生のあなたたちが「子どもが好き」「子どもを支えたい」という気持ちを抱いている。これだけで、もう、凄い才能です。あなたたちにできることがいっぱいあります。だから、自分の才能に自信を持って、それを活かした仕事に就いてほしいと思います。我々、大学側もあなたの気持ちを全力でサポートします。一緒に学びましょう!

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