COLLEGE MAGAZINE

インタビュー vol.2 源 伸介 学科長

「健康栄養学科」の学びの視点を学科長にお伺いしました。

源伸介 健康栄養学科長
COLLEGE MAGAZINE vol.2 Interview vol.2

「健康栄養学科」では二年間を通してどのようなことを学べますか?

入学するほとんどの学生の皆さんは、栄養士を目指しています。二年間という短い時間で栄養士という国家資格を取らなければいけないので、勉強の内容としてはかなり充実した講義・実習・実験があります。さらに学外での色々な施設での実習が2年生にあるので、他の4年制大学の学生さん達に比べると早い段階で社会の中に入って実践の場を試していける、という特徴があるかと思います。

卒業後はどんな仕事の選択肢がありますか?

栄養士さんの資格を取ると、学校や病院の給食設備に就職するというイメージが一般的ですが、実はそんなに多くはないのです。近年では、給食受託会社が大手企業・官公庁・病院・福祉施設・学校の給食の受託業務を行っています。また、食品や食材を作っているあるいは、「外食」ではなく「中食(いわゆるお惣菜屋さん)」など、食品を扱う会社もたくさんあります。このため、そういったところに栄養士の資格を持って就職をされる方もたくさんおられますので、分類としては「事業所」の割合が増加しています。
一方で、「栄養教諭」という資格があります。これは、栄養士と教育の専門家である教師の資質を合わせ持つ資格です。また、中学校の家庭科の先生を目指すケースもあります。このように、小学校や中学校で教育者として栄養や食事に関わっていく道もあります。

毎年いろんな夢を持って入学する学生たちがいると思いますが、特にどんな学生に来てほしいと思いますか?

自分自身が手がけているテーマの一つとして「赤ちゃんの病気と栄養」があるのですが、お母さんの食事に葉酸というビタミンが少ないと、生まれてくる赤ちゃんに障害が起きることがあります。今、ちゃんと食事をせずに痩せてるお母さんが多く、お母さんが痩せていると体重が少ない赤ちゃんが生まれてくる。そういった赤ちゃんがこの病気になりやすいと考えられています。
葉酸というのはまだ、日本では広く知られていない栄養素なのです。まずは、若い世代の女性にきちんと食べること、例えば葉酸をはじめとした栄養をきちんと摂ること。そして「食べる楽しさ」、そういうことをきちんと伝えられるような子ども達。例えば、女子の場合は自分たちがお母さんになった時のこと考えて、男子の場合は家族が出来た時のことを考えて、それもすぐ目の前にあるんだという自覚・関心を持って、友達同士でお互いに栄養の話が出来るような、そんな学生さんが集まってくれればいいなと思います。

それでは最後に、今後の意気込みをお願いいたします。

今も言った事なのですが、例えば葉酸みたいに今まで知られていなかったような新しい栄養素に関しての研究がどんどん進んでいます。そういった新しい栄養に関する情報を、より多くの学生の皆さんに講義の中できちんと伝えて行くことが、私の仕事だと考えております。

Professor’s Message

栄養や食生活は、多くの生活習慣病との関連が深く、また、生活の質との関連も深いことから、栄養士は、社会の多くの場面で人々が良好な食生活を実現するための力となることが求められています。また、チーム医療の一員として食材や治療に効果的な食品の情報を医師らに提供する役割も担っていくことが期待されています。こうした一人ひとりの「食」に対応できる栄養士として活躍できるように、2年間の講義・実習・演習・実験で、じっくりと学んで、「自ら考える力」を身につけてください。

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