こども応援ひろば2011パートⅡ

1月21日(土)、北京オリンピック銅メダリストの朝原宣治さんを迎え、「あきらめなければ夢は叶う」をテーマに話して頂いた。

さて、会場には一般の方、学生たち。前半20分程は、朝原さんのDVD、続いて陸上競技でのさまざまな経験、そこから学んだことを話された。

北京オリンピック400mリレーのメンバーは最高であった。バトンを引き継ぐ時のタイミング、その一瞬の大切さ、力を一つにして戦うことは非常に難しい。アンカーの朝原さんは最年長で、正真正銘、これが最後の試合。バトンを渡される瞬間が最も大事な時であり、スピードが落ちないようにバトンを渡し、受け取る。バトンを受け取った瞬間、“一挙に走ってしまえ”である。ある意味で不思議な空間。何も考えずに走っていた。しかし、後でビデオを見ると必死の顔で走っている自分がいた。

中学ではハンドボールで全国大会に出場し、高校からは陸上競技で、もともとは走り幅跳びをしていたが、走ることに転向した。もっと強くなりたい、学びたい、自分を高めたいという思いが強く、外で出会った色々な指導者から多くのことを学んだ。

強い選手になるためには、なぜこの試合に向かっていくのかという目的の明確化、モチベーションの確保、冷静な現状の把握、現状と目標の差、柔軟な思考などが必要であるなどと話された。そして、これからの陸上競技活性化のため2010年に次世代育成を目的として陸上競技クラブ「NOBY&F CLUB」を設立されている。

学生の中には、DVDに感激して涙を流したという者もいた。オリンピック選手を間近に見られてよかったなどという人たちもいた。会場からも、学生や一般の方から質問が飛び出し、活気もあった。会場にいたすべての人達に、刺激を与えたことと思う。

終了後は、地元の方が控え室に来られたり、顧問に連れられて本学の陸上部の学生たちがやって来て、しばし朝原さんと歓談。練習をしている時はつらいこともあるが、頑張れという激励をもらったり、色々なアドバイスをもらっていた。

考えて見れば、人類の歴史は“不可能を可能にする”ことによって発展してきた。それは、すべての分野においてである。そして、今日のテーマ「あきらめなければ夢は叶う」は、スポーツにおける、まさにこれを実践したものであろう。

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