活気溢れる和菓子作り、親子で楽しむ音楽会

 1月下旬、本学に宛てて一通の手紙が来た。封を切ると、本学の学生証が入っていた。学生の一人が紛失したもので、それを拾った方が届けて下さったのである。匿名なので、お礼を申し上げることも出来なかったが、実に有り難いことである。すぐに係からは学生に手渡され、当人も恐縮していた。どなたか分からないものの、改めてお礼申し上げます。

 さて、2月8日(土)、こども研究センター主催のこども応援ひろば2013パートⅡで、本学短期大学部の健康栄養学科の協力のもと「和菓子作りを体験しましょう」が開催された。こども応援ひろばは年に2回のイベントを開催しており、今回は和菓子作りを体験しましょうということで、和菓子に関して様々な賞を受けておられる地元の菓匠庵の方をお招きして、地域の皆さんへ参加を呼び掛けたものである。

 日本列島を寒波が襲い、東京でも積雪27センチを記録した。大阪でも夜中に降っていた雪が、朝には雨に変わり、道路はシャーペット状になっているとても冷え込んだ一日。和食が見直され、昨年12月、和食が無形文化遺産に登録されたタイミングでの和菓子作り。この寒いなか、多くの方々が来られて、午前、午後の2回とも普段は学生の実習で使用されている調理実習室が、今日はエプロンと三角巾を持参した地元の人たちの活気に溢れた教室となった。

 また、こども研究センターの保育室では、参加者のお子さんの一時保育も行われ、保護者は本格的な和菓子作りを思う存分楽しまれ、自ら作った和菓子を手に子どもを迎えに行く様子はとても微笑ましく、参加された人達は生き生きとされていた。

 そして、翌週の土曜日は、親子で賑わった。全国的に各地で積雪の被害が出ている2月15日。今日も大阪は大変冷え込んだ日で、前日に降った雪が、まだ所々に残っている朝にもかかわらず、親に手を引かれた子どもたちで賑わった。例年、開かれている本学こども研究センター主催のマリンバコンサート~親子で楽しむ音楽会~。子どもたちにおなじみの曲から大人もじっくり味わえるクラシックの名曲が揃った親子で楽しむ音楽会である。「茶色のこびん(アメリカ民謡)」「魔女の宅急便~海の見える町・やさしさに包まれたなら~」「コンコンクシャンのうた」など、こども学科の先生方の演奏するマリンバに合わせて手を打ったり、知っている曲を口ずさんだりと、大人と子どもも大いに楽しんだ一時間。生の音楽に触れることは、子どもにとって素晴らしいことである。

 平成15(2003)年に「こども学」という新しい学問への取り組みがスタートして以来、地域に開かれた大学として、地域コミュニティーの場として子育てを支援する活動の一環である。学校が、地元の方々、そして親と子の触れ合いの場になっているのは、大変素晴らしいことであるとともに、学生たちも保育の理論から実践、その在り方を真剣に学んでいる。

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